« くろだいおう | トップページ | コーヒー&シガレッツ »

2005年6月15日 (水)

幻の光

私が一人で生活している部屋の下には、大家さんが住んでいて、
80過ぎのおじいちゃんが、60くらいの娘さんと一緒に暮らしている。
そのおじいちゃんは・・・、夕方になると、毎日水戸黄門を見る。
耳の遠いおじいちゃんが、毎日、大音量で水戸黄門を見てる。
はじめは気になって仕方なかったその日課は、
いつからか私の中でも大切な確認作業になった。
「今日も一日が終わっていくなー。今日もおじいちゃん元気だなー。」
そんな話を最後まで片想いだった人に話したら、「幻の光」って観たことある?
って聞かれて、前から特別な思いで観たかった映画を、昨日観てきました。
(以前、シザーハンズを観せてくれたモンキーノの上映会でした。)

「誰も知らない」の是枝 裕和の映画監督デビュー作。素晴らしかった!!!
曖昧な言い方をすると、しっとりと、静かで、美しい映画だった。
自然の光だけで撮っているから(確か)、画面は始終暗いのだけど。
暗闇に浮かぶ江角マキコの輪郭の美しさ。シルエットの美しさ。
彼女の姿勢の美しさ。そこから滲み出る女性としての美しさ。
普通はもっと寄って撮りそうな場面も、あえて?遠くから撮っていて、
画面に入ってくる山や空などの自然や、街の風景も美しかった。
一つ一つのカットが長いせいか、構図の美しさにも目を奪われる。
丁寧に、ゆっくり喋っているからか、関西弁さえも美しく感じた。
また感覚重視で映画を観てしまったけど、考えることも多かった。

これも、賛否両論な映画みたいだけど、私はかなり、好みで嬉しかった。
忘れないように、好きだった場面を(もう忘れかけてるけど)書いとこー。
下のおじいちゃんの大音量のラジオは「生きてる合図みたいなもんや」ってとこ。
息子役の子が、血の繋がっていないお姉ちゃんと仲良く遊んでて、
「もう最後のひとつやねん」ってベタベタな飴玉をあげるとこ。
さらに後半、田んぼ横?のあぜ道を二人が走ってて、お地蔵さんの前で
ぴたっと止まって、なむなむするとこ。で、またすぐ走り出すとこ。
・・・あと何だっけー。とにかく、印象的な場面はほんとに多かった。
もう一回観たいな。おっきなプラズマテレビとかで。できれば映画館で。
宮本輝の小説も読んでみようと思った。
好きな人には先に死なれたくない。

|

« くろだいおう | トップページ | コーヒー&シガレッツ »

コメント

誰も知らない、見たい映画の一つだよ。上映会には誘ってください。ぜひ!!!!!
それにしても、なおこのブログの書き方うまいよね~引き寄せられる。無駄なこと一切なし!大事な部分が伝わる文章だね。特に今回の大家さんの話と映画の中の話のリンクが絶妙でした。

投稿: ひさぴょ | 2005年6月15日 (水) 13時10分

そうですね。好きな人には先に死なれたくありませんよね。でも、そうなっても、じぃのようにはならないように!!

投稿: じぃ | 2005年6月15日 (水) 14時21分

ひっさ、そんな風に言ってくれてほんとにありがとう。
この映画の素晴らしさを書くからには、下手なことは
書きたくないと思ってたけど。うまく行かなくて。自信もなくて。
どさくさまぎれで私の過去の淡い恋心も披露しちゃったわよ。ははは。

じぃ。そうなっても!?悲しい過去をお持ちなのですか。
…その話、私が映画にします!!!(なんて言ってみたい)

投稿: あか | 2005年6月15日 (水) 16時41分

俺もおっきい画面でもう一回観たい。家で観たから画面暗くて辛かったよ…でもこの暗さがないと光が際立たないしね。ラストシーンで小さく映ってる主人公たちも全然見えんかったし。どっかの劇場でやってくれないかなー

小説読んでから観ると、また印象変わってくると思うよ。特に長回しで撮ってる自然のとこは小説読んでからだと、その情景で表現したいことをもっと感じれるはず。

先に死なれたくないなぁ。

投稿: なり | 2005年6月15日 (水) 17時20分

発見したわ。のあちん。

みたいなぁ。
こういうのまた公開されますね
死んじゃわないけど
好きな人が記憶消えてっちゃう的なの。

アジア映画だな確か。
「私の頭の中の消しゴム」だかなんか。
生きてても辛いみたいなことかいてあったな。
それに反して
記憶障害で覚えてらん無いけど幸せみたいな
映画がアメリカのが公開される。
やっぱ地域の感性の違いかな。

今度映画化される重松清の「疾走」はエログロ
通り越して本気でやばい映画になりそうと
原作読みつつ思っております。
これの原作もよんでみたいなぁ

投稿: yumie | 2005年6月15日 (水) 18時42分

なりさま。
最後の、私も全然分からなかった。残念ー。
高価な大画面液晶テレビなら…?ハイビジョンとか…?
実は、最初に小説を紹介されてその良さを聞いていたので、
もとは原作の方が興味があったのです。是非、読んでみます。

yumieさま。
あなたの映画情報にはいっつも驚きです。よく知ってらっしゃる。。
国が違うと同列の主題もずいぶん違う内容になるんだね…
文化比較しながら映画観るのって、すごく面白そう!!
今度コーヒー&シガレッツ観に行く予定だよ^^

投稿: あか | 2005年6月16日 (木) 00時21分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/101439/4562031

この記事へのトラックバック一覧です: 幻の光:

» 月のまばたき。 [In the MISO SOUP ☆★☆]
本日楽やに直子嬢と参上!   『幻の光』を最前列で鑑賞!     ここまでラップ調でお届け致しましたYO ふ〜疲れた。       そんなわけで、火曜日は楽やで映画をやるので観に行った。   タダでデカい画面で観れるんだもん、... [続きを読む]

受信: 2005年6月15日 (水) 14時57分

« くろだいおう | トップページ | コーヒー&シガレッツ »